Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

モーレツ☆大航海ツアー2012 at Yokohama Blitz

あれは去年の冬の出来事だった。

某雑誌記事にアクロバティックなパフォーマンスを披露する不思議なアイドルグループの紹介文が寄稿されていた。色別されたゴレンジャーシステムのメンバー構成、コミカルな要素も含めて常に全力な歌とダンス、彼女たちの武器である海老反りジャンプ、超がつくほどかっこいい低音ラップ、何よりスターダストが誇る抜群のビジュアル、これらのコンテンツによって僕の興味が彼女達へと一気に注がれていき、その後にYoutubeで目撃した『怪盗少女』と『走れ』の映像によって即KO。
それからというもの、毎日仕事から帰宅しては、Youtubeで彼女達の動画を鑑賞しまくる事がほぼ日課となり、入手できる音源/ライブDVDを全て買い漁った。完全に在宅モノノフの完成である。音楽的な要素がかなり大きいPerfume以外に、ここまでアイドルにハマるとは正直思っていなかったが、僕の様な30代がこぞって皆突然[モノノフ]へと変異していくのを身を持って実感した次第である。

随分前置きが随分と長くなってしまったが、要は入手困難と言われるももクロのライブに軽い気持ちで応募してみたら、見事抽選に当たってしまった。入手したチケットは2枚。嫁にはまだ自分が[モノノフ]である事を打ち明けてはいないので、このタイミングでカミングアウトしてもいいのだが、果たしてファンでもなんでもない嫁がももクロのライブに参戦してくれるとは到底思えない(アイドルファンに対しての嫌悪感がハンバない為)。という訳で結局、素直にアイドル好きの友人:Shinを誘って34歳2名でこの猛烈のツアーファイナルとなる横浜Blitzのライブに参戦してきた。

開演1時間前に会場に到着。予想を遥かに超えるディープなモノノフ達の群れ(ハッピを着ていない人の方が少ないくらい)にまずは面を喰らう。ライブ前から勝手にアウェイ感を感じながら開場待機中の行列に並ぶ。たまたまこの日のライブが、緑(有安杏果)の誕生日が近いという事もあり、アンコール時に会場を緑のサイリウムで埋め尽くそうという緑のファン同士達の独自の企画立ち上げにより、緑ファン有志達が自分達で箱買いした緑のサイリウムを並んでいるモノノフ達(自分ら含む)に配り歩いていた(もちろん我々も受け取る)。会場に入り、どこに陣取れば良いのか分からなかったが、見やすさと例のヲタコールに巻き込まれないという立地条件により、音響スペースの真裏(ちょうどステージまでぽっかりとスポット的に空いているポジション)にてライブを鑑賞する事にした。ここが結果的にももクロライブ初心者の僕等にとって最良の選択である事をすぐに認識することになる。ちなみにスタッフが出入りする場所だったので、演出の佐々木さんや、かの有名なKwkmマネージャーが目の前を通り過ぎることもしばしば、開演前からちょいとテンションがあがったw。開演を今か今かと待ちわびている間、我々のアウェイ感を助長させる光景が会場全体に広がり始めた。それはディープなモノノフ達が我こそが一番のファンだ!と言わんばかりの物凄い大声での推しメンコール合戦。正直ぞっとした。自分がそちら側の人間でない事があらためて再確認できた。熱いという表現ではなく、異常という言葉がぴったりくる光景。こんな世界があったのかと驚愕している内に、開演時間となった。

 

ももいろクローバーZ
ももクロメンバーがステージに現れた。ただこの日はあの悲惨な大地震からちょうど一年、ももクロらの呼びかけにより会場全体でまずは黙祷が捧げられる。物音一つしないこの状況、あれから一年経ったんだとあらためて思い起こされる。そしてアイドル版ボヘミアンラブソディ的名曲『猛烈~』からライブスタート・・・したのはいいのだが、正直ここからの記憶がほとんど残っていない。覚えている事と言えば、真後ろにいた熱狂的なモノノフがライブの最中ずっと定期的にしつように発する「あ~りん」コールにいい加減気が狂いそうになった事と、紫のれにちゃんがとても美人さんだったという事ぐらい。ようやく本編が終了し、アンコールの場面に。皆サイリウムを取り出して照らし始めているが、ここで我々2人に重大な問題が発生。サイリウムの光らせ方がまったく分からない。。。もーもかコールが会場全体を包む中、一秒でも早く光らせなければと、折ったりひっぱったり無我夢中で試してみたが一向に打開できそうにない。勝手にテンパっている我々に救いの手を差し伸べてくれたのが隣の心優しきモノノフ。彼が一言「大丈夫です、こうやって叩けばいいですよ♪」とアドバイスをしてくれたおかげで、おおっ光ったー!ありがとう隣のモノノフ。周りに合わせて見よう見まねでサイリウムを振りながら杏果コールをする。緑がひとり出てきて号泣。自分は赤推しなのでさして感動せず。一曲披露してこの日のライブは終了。

ももクロのライブの感想をまとめると、ももクロ達は文字通り全力のパフォーマンスを繰り広げてくれた事は間違いない。それは断言できるし、そういった意味ではとても良かった。のだが、この小さな空間で、95%という高密度の確率で存在するあちら側の人種達と、自分のような真のアイドルファンではない残り5%という超極少サイドに身を置いている現状に寒気がしてきてこの場から退散しようかと何度思った事か。ホールコンサートであれば、この5%が20%~30%になっていたかもしれないが、超プレミアが付く程の小さなライブハウスでの5%という立場でのライブ観戦は、正直精神的に非常にキツいモノがあった。ももクロの個人的な楽しみ方は、自宅でライブDVDを観るのが一番症にあっていると思わされた初ライブ参戦だった。