Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

Eric Clapton Japan Tour Final Day at Budo-kan

正直なところ、この人のライブには行き慣れている。 前回の来日を除いて、ここ10年程度、毎回足を運んでいるのだ。 僕にとっては、武道館=Claptonといってもいいほど。(確かに彼の武道館公演回数は記録物。)
いつもと違うのは、今回は長期滞在、そして当日は最終日で雨、という程度。・・・と思っていたのが誤りだった。隅のほうだけど、アリーナで前から二列目、メンバー・ギター共に肉眼で丸見え・・・という良席にまず興奮。(武道館のS席って2階だと思っていた。そして追加公演であること、予約が遅れたことで、さほど期待していなかった。) 開始まで流れる60'sの名曲の数々(Stonesをかけるあたり、尋常じゃない。)に高揚。そして自分に語りかける。「焦ってはいけない、今日はライブを見に来たのだ」と。
そして開演を待つ。来るツアーメンバー。・・・若い!そして、御大登場!
青半袖シャツに青デニム。ギターを手に登場。
・・・ドヤ街にいる流しのギタリスト?
・・・前回と同じ衣装だぞ?
正直、ジギーの頃のボウイ或いはTOKIOの頃のジュリーにも見えなくもない。このごろいつも同じ格好だ。なんていう風に若いファンをひるませた瞬間!キュイーン!始まったのだ、泣きのギターが。冒頭から彼のペース。トークもそこそこに若手メンバーを牽引。
追いつくメンバー、炸裂する神の手。多くのリフをかき鳴らしてきた彼が、厳選された一品の数々を惜しげもなく見せる。そして途中で気づく。・・・あれ、新譜を一曲もやらないじゃないか。名曲はいつやるのだ? そして暫し考える。・・・今回はDEREK & THE DOMINOSばかりだ。そう、JAMっぽく聞こえるが、よく聞くとDEREK & THE DOMINOSなのだ。メンバー数、若手、申し分ない条件だ。センターのサポートギタリストはオールマンのメンバーだし、手前のギタリストは歌える。若手は皆、御大に恐縮するが、彼は掛け合いを求める。自分のツアーでありながら、身を引く。溢れる往年の名曲の数々。何たる勇姿。大御所でもなければ出来ない、Rockテイスト。それでも、彼の手には、本格的にソロを始める前の、バンド形態に苦労していた頃の彼の勢いが復活しているのだ。…顔を見る。うれしそうじゃないか、楽しそうじゃないか。 きっと彼にとって今日は、今日は純粋に音楽を楽しむ時間なのだ。最終日・追加公演だけに、開放感で満ち溢れているのだ。
・・・正直、途中の楽曲が何だったのか、よく覚えられなかった。後半にLaylaとCocaineをやったのを記憶している意外は程度だ。もはや定番のTears in Heavenはやっていない。(きっと亡き息子への懐古は落ち着き、新しい家庭を満足にすごしているのだろうな。)そう、それほどまでに、引き込まれてしまった2時間だった。(今振り返れば、Laylaに関して言えば、史上最高と思っていた前回の演奏に肩を並べる、いや甲乙付け難いものがあった。もっとも、前回は無類の仲であったGeorge Harissonの訃報当日であったことも考えれば、LaylaやBadgeは彼に捧げられたもので、僕らは立会人だったと思えるし、自分に投げかけられたメッセージとしては今回の方が意味深だったのかもしれない。)