Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

SCANCH 結成30周年記念TOUR Final at Shibuya Public Hall

すかんち再結成ツアーのツアーファイナルに、すかんちの活動時期と同じ時を共に過ごした、このバンドを僕に教えてくれた盟友Nと2人で、その思い出のSCANCHのライブパフォーマンスを初めて目撃しに、渋谷の、公会堂へと、足を運んできた。
このバンドに対する想いは、簡単には言い表せない。彼らの音楽を通して僕たちは思春期を過ごして今の今まで成長してきたといっても過言ではない。彼らの音楽に触れたおかげで、生涯の共に出会い、真っ当なレコードジャンキーへの道に誘われ、グラムロックを入口として王道ではないロックポップスの魅力を教わり、彼らを通して新月を知り、ユーロプログレの世界を知って聞ける音楽の幅が圧倒的に拡がったり、彼らの繋がりでコレクターズに出会い、それがきっかけで初めての彼女が出来たりw、過去に遡ってみれば必ずターニングポイントとしてすかんちの存在がクローズアップされる事をあらためて実感した。ただ彼らのライブには一度も行けなかった。解散した頃はまだ高校生~浪人生だったので、お金もないしそもそも高校生だけでライブハウスに行くという習慣がない時代だった。だから、もう一生彼らのパフォーマンスを観る機会はないだろうと思っていた。あの一回目の再結成ツアーは、タイミングを逃してしまって行けず、今回は運良くその情報を知るタイミングと、チケット購入のタイミングがマッチした、不慮の事故で復活できないかと思われたSHIMA-CHANGも登場するという大事なサプライズもある、これは絶対に見逃してはならない、そう直感で感じ、Nの予定も聞かぬまま気づいたら2枚のチケットをゲットしていた。想い出はこのぐらいにして、ライブ本編について語り始めようか。

 

・SCANCH
まず気になっていたことがいくつかあった。exバルコシアバンプの佐藤氏の超絶ベースがすかんちサウンドにマッチするのか?もう一つは、前回の再結成時に往年のハイトーンボイスが見る影もなく消え失せていたDr.田中氏の現状である。前者について、佐藤氏のブリブリベースは個人的には大好きである。ただすかんちのベーシストという意味では、イマイチだったという評価を下さずにはいられない。それは、あの不安定だけどクセになるSHIMACHANGのボーカル/コーラスとキュートなアクションが彼らの大きな魅力の一つであったから。それが失われてしまっているのはいかんともし難い。その反面、田中さんはこちらの想像を遥かに超えたハイトーンボイスを取り戻していたのが何より嬉しかった(往年の輝きは当然無くなってしまっていたが)。パクリだなんだあってもやっぱり『恋は最後のフェアリーテール』は、名曲!一気に18年前にタイムトリップ。セットに関しては、正直チープで予算のなさを感じ取れて悲しくなったけども、Dr田中が倒れて看護師に運ばれて舞台から捌けたと思ったら、その演出が事故後初めて公の場に顔を見せるSHIMACHANG登場への布石だったり、ショートして段取りが寝られていてエンターテインメントととしても非常に楽しめた。そうSHIMACHANGである。数年前に自宅前の階段で転倒して脳挫傷の重症を負ってしまい、再起不能とまで言われていただけに、どこまでの状態まで復帰しているのか知りたいけど知りたくないような複雑な気持ちで彼女の登場の瞬間を見届けていたと思うが、ローリーがTwitterでつぶやいていた事が、彼女の現在の様子を目撃して瞬時に理解できた。あの事故が何もなかった事にするにはあまりに大きな事故だった事は、車椅子でしか移動できないこと、SHIMACHANG自身が作ったすかんち時代の楽曲を歌詞カードを見ながら歌っていたこと(おそらく後遺症で記憶力が失われているのだろう)、往年のベースプレイはもう無理なことなどから容易に想像できた。ここまで復活したことは喜ばしい事だけど、とても残酷な現状に言葉が出なかった。自分が愛してやまなかった当時のすかんちメンバーでのステージングをもう見る事は出来ないということが分かってしまったからだ。それでも一時期生死の境を彷徨ったけどここにまた戻ってこれて本当に嬉しいと、号泣しながら感謝の意を述べていたSHIMACHANGの懸命な姿に心打たれない人はいなかったろう。これは単なる再結成ライブではもうない。Dr田中の解雇に近い脱退を通過してのメンバー復帰とSHIMACHANGの事故からの復活、そして我々ファンの思春期の思い出がクロスオーバーされる、この大きな3つのストーリーが絡まった壮大な人間ドラマの結末が今日のこの渋谷公会堂でのライブなんだ。それに気づかされた瞬間に目から涙が止まらなかった、時を共に過ごしてきた友も隣で大粒の涙を流していた。あらためて感じた事、それは「音楽って本当に素晴らしいMEDIA」だということ。

Thank you for the music.