Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

印象派展 vol.2 -Rythm Prism at Shimokitazawa Shelter

大好きな女性2人組ユニット。その名も『印象派』。

普段は大阪でOLをやりながらの活動なので、関東地区でのライブの回数が非常に少なく、いつもそのタイミングを逃していたのだが、今回の新譜リリースをきっかけに東京でリリースライブを開催するというので下北沢シェルターに足を運んで来た。

対バンは、『Hinto』。元『スパルタ・ローカルズ』の安部兄弟がやっているバンドだ。最近はあまり情報を仕入れていなかったけれども調べてみたら去年12月にほとんどHintoと同じメンバー構成でスパルタ~もちょうど再結成したようなので、スパルタローカルズ兼Hintoといったところか。

その『スパルタ・ローカルズ』で思い出すのは、『フジファブリック』の故志村氏が推薦していた【ギャラクシー空港】という曲が大好きだったことと、天才で狂人で有名な伝説の漫画家:安部慎一氏の息子達というのが真っ先に頭に浮かぶ。スパルタ~解散後にHintoを結成してすぐにHPでフリーダウンロードで新曲を提供していた時に耳にした程度で、それ以降彼らの音楽に接する機会がなかった。あれから8年経ってしまっているが、現在の安部兄弟はどうなっているのか、期待と不安を抱きながら彼らが登場するのを待った。

 

・Hinto

正直一曲も知らないので非常にフラットな状態で受け取れたのだが、家庭的に紆余曲折しながらこれまでメジャーで何枚もアルバムをリリースしてきた、ある意味で確固たる地位を確立したバンドの経験値の高さをまざまざ見せつけられる形となった。個性的なボーカル、奇天烈なフレーズを量産しまくるアバンギャルドなギター、バンドメンバーからの信頼を感じさせるベースの安定感、ロックポップ時にはメタルまで臨機応変に叩き分けるテクニカルなドラムス、そして気の利いたウィットに富んだ発言がとても楽しいMCと、バンド全体としての一体感のあるステージング全てにおいて、彼らにはこの小箱が狭すぎるように感じて仕方がなかった。スパルタ・ローカルズよりもこっちの方が自分の趣向に合っている気がする。ローカルズ合わせて音源をあらためてしっかり聴いてみたくなった。ほんといいバンドだなあ。家に帰ったら父上の代表作『美代子阿佐ヶ谷気分』も読み返そうかしら。

そういえば、彼らの演奏が始まってすぐの頃に『印象派』の2人が彼らの演奏を観に観客エリアにこっそり覗きに来ていたっけな。何人が本人達に気づいたのかは分からないけれど。。。

 

印象派

デビュー作からリリースする度に一貫して最高傑作をアップデートし続けている、リリースする音源のクオリティにおいていま最も安定感を持っているOL2名によるロックユニット。ライブ編成については、荒いヨウツベ映像の情報しか知り得ていなかったので、彼女らがそれぞれどの楽器を担ってどういうパフォーマンスを魅せてくれるのか非常に楽しみに今日の日を今か今かと待ちわびていた。もう待ちわび過ぎてひょっとしたら彼女達のポテンシャル以上にまで自分の中の期待値のハードルが勝手に上がってしまっていたのかもしれない。純粋にライブを目撃したFirst impressionはまさにこれ

 

場慣れしてないなあ

バンドとして未完成だなあ

完全に練習不足だなあ

観客の煽り方がちゃらくてノリが軽いなあ

 

考えてみたら普段OLをしながら仕事の合間に副業的にこのユニット活動をしている訳で、『Hinto』の彼らのように幼少期から紆余曲折があった上で最終的にバンドで生活していくと決めた相当な覚悟をメンバー全員が持ちつつ、メジャーの舞台でこれまで様々な経験を積み上げてきた百戦錬磨のロックバンドと正にインタイムで比較されてしまう状況が彼女達にとって非常に不運だったのかもしれない。それにしてもライブを演奏するバンドとしてのクオリティには疑問符???が湧きすぎて、段々苛立ちを感じてしまうほど。

ネガティヴキャンペーンばかりになってしまうが、良かったのは印象派の片割れのギターが意外にしっかり弾けていたくらいで、バックバンドのクオリティも今三だし、美女ユニットだと勝手に思い込んでいたのがいけなかったのだが、当人のルックスも至って普通で、それらの状況が重なり自己の中で増してくる苛立ちに耐えられなくなった結果、お目当てのバンドのライブなのにたった3曲を聞いただけで退散するという生まれて初めて残念な暴挙に出ることとなった。久々に酷いライブを目の当たりにした。

ただ、本日ライブ参戦した真の目的は、ライブ会場限定発売のレア音源群を購入することであり、対バンのHintoの演奏が頗る良かったので、それはそれで良かったと思う。

ライブはイマイチだったけれど, リリースされたばかりの新譜はもう最強に最高な傑作に仕上がっていたので、音源アーチストとしてのこれからもファン活動を継続していくことに変わりはない。それにしてもこんなハイクオリティな音楽を作れる才能があるのに、音楽を主業にできない今の音楽業界は非常に残念だと思う。