Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

Roger Joseph Manning JR at Shibuya Club Quatro

ある種の夢であったジェリーフィッシュメンバーのライブ。渋谷クラブクアトロはモーターワークス以来で実に2年振り二回目。今日も一人ぼっちでのライブ参戦。開演直前に会場に入ったものの、まだフロア内には余裕があったので遠慮なく前方へドドドと突入。本日出演する3組のアーチストはどれもこれも僕の大好物ばかり。それもフジファブリックが前座なんてもうヨダレたれまくり。。。予定よりも数分遅れで、まずはその贅沢なオープニングアクトが登場。

 

フジファブリック
邦バンドで今もっとも好きかもしれない初見の4人組。このライブの直前にバンドサウンドの要である金沢氏が顎関節症で入院してしまい一時はどうなる事かと思っていたけれど無事間に合って良かった。彼のKeyが不在なこのバンドは全く考えられないですもんね。早速一曲目はじわじわと心に染み渡る名曲「陽炎」からスタート。歓声や拍手の量(かなり少な目)からして、フジファンはあまり居ない模様。完全アウェイ状態の中で本人達も少しやりにくそうにしてましたが(MCでも客層の雰囲気がいつもと違うのであれですが、みたいな事を)それでも「桜の季節」や遊び心に満ち溢れた「唇のソレ」などをやりつつも代表曲「銀河」の頃には無関心な客達を軽く圧倒させるまでに至っていたかどうかはわかりませんが、隣にいた無関心ボーイの心は少しだけ動かせていたかなあ。この曲で終わりかと思ってたら、突然のビッグサプライズが最後に待ってました。

Vo.志村 「本当はこれで終わりだったんですけど、我々フジファブリックはこの度、
ロジャーマニングと共作いたしまして、その曲をやりたいと思います。それではロジャーにも出てきてもらいましょう」とにここでまさかのロジャーマニング登場。
何!フジと共作?!一気にテンションが上がる観衆。金沢氏の隣にロジャーが座りツインキーボードですか。すごいね堪らんね。異常なまでの歓声に包まれながら、その未知の新曲を演奏開始。おそらくAメロとBメロを志村作曲、サビをロジャーが作ったと思われるようなドロクサロック→メルヘンポップに移行していくメロディの高揚感といったらもう申し分ないくらいに素晴らしく、そこに花を添えたくらげライクなサウンドアレンジがロジャーのソロ曲以上にジェリーフィッシュ然としていてポップマニアにはもう溜まらない。あまりにも超ど真ん中ストライク過ぎて涙が出そうになる程。今すぐ音源をリリースしてもらいたい(配信限定でもOK!)もの凄くいいポップソングだったなあ。意外に相性もマッチングしてたしね。

 

LINUS OF HOLLYWOOD
余韻冷めやらぬまま、次はロジャーのバンドメンバーでもあるライナス君の出番。とその前に、僕の真後ろにいた音楽通ぶった男子2人の会話「それにしてもライナスって誰だよ?」「ほら、木村カエラの曲作ってる奴だよ」ファーストにして名盤を生み出した西海岸のポップマエストロに対する世間の認知ってこうなんですか。ちょっとショックだなあ。いつ登場するのかなと思ってたら、ずっとローディーだと思っていた人がそのまま席に座り演奏し始めたのにはびっくり。有名人オーラゼロ。失礼ですがどこにでもいる気のいいおじさん(おにいさん?)にしか見えないw。そんな事はさておき、ひとり弾き語り形式のライブがスタート。歌声が非常に美しい。男性の声だとは思えない程に透き通ってる。1stアルバムから、「セイハロ~」や「ヘブンリー」などを数曲演ってくれたけれど弾き語りだけで10曲近く聞き続けるのは正直かなりきつい。フジよりも曲数多かったのも何だか解せなかったし。できればバンド形式で聴いてみたかったなあ。

 

・ROGER JOSEPH MANING JR
古着風のいかしたストライプジャケットで登場。初めて見る生ロジャー。感激。ただギター/ベース/キーボード/ドラムの四人編成だったので、スタジオ音源の世界感をあまりにも再現できていなかったのがかなりガッカリ。ライブアレンジとして別物と思って楽しめばいいのだろうし、演奏も皆巧いんだけどその肝心の演奏も、ただそつなくこなしている感じがして印象にほとんど残らないロジャーの声質も綺麗すぎて、コブシが足りないというか何かが物足りない。やっぱりあの多音数のスタジオ音源を思い描いているのでどうにも音が薄く感じるし演奏も単調で正直退屈に感じてしまうほど期待はずれで残念。。。時間も押していたので、本気で途中退場しようかと思うくらい中盤は居眠りモード。好き過ぎるというのもある意味問題があるのかもしれない。
しかし、このまま終わりにさせないのがやっぱりロジャーでした。終盤のMCで、まあほとんど何を言ってるのか聞き取れなかったんですが、お店のグラマーな店員がくらげのファンで嬉しいみたいな話をしていて(内容あってるか謎?)「今間違いなくJELLYFISHという単語が聞こえたよね?もしや・・・」と思ったのも束の間、ここで(レッドクロスのカバー有名な)「プリティプリーズミー」を演って(これは良かったけど、出来ればインペリアルドラッグの曲でもやって欲しかったけど)そしてメンバーはステージから去って行きました。うーん。初めてのくらげ関係のライブがこれだけなんて物足りない物足りない。くらげの曲でも一曲くらい演ってくれれば・・・そしてお約束のアンコール。先ほどの衣装とは違って、裸にパンクスのような革ジャンを羽織って登場。何かしそうな気配がするなと思った途端、ニヤリッという不適な笑みと共にシンセのあるフレーズを演奏し始めました。ティン↑トン↓ティン↑トン↓ティン↑トン↓ティン↑トン↓
「こ、これはまさか、半分裸(Jellyfishの名曲)のイントロでは・・・」
その曲があの超名曲と判断できるまでそう時間はかかりませんでした。即座にジャカジャーンというディストーションギターが鳴り響きました。もう間違いない、絶対に半分裸だ!目の前にいたくらげマニアとおぼしきカップルもびっくりした表情で顔を見合わしてるし今まで落ちに落ちていた僕のテンションもここにきて一気にスパーク。オリジナルのクオリティには正直達していなかったですが(アンディ不在なので)、間奏の4重奏コーラスはバッチリ決まっていました。この曲を聞けただけでも今日観に来た甲斐があったってものです(半分はフジファブリックで取れましたけど)この後はもう完全ロジャーの趣味の世界。70sハードプログレ風の曲(どっかで聴いた事あった気が)を長々と演奏。正味10分近くはやっていたんではないでしょうかね。衣装もこの曲をやるために着替えてきたのかな。そして今日のライブは終焉を迎えました。ライブ全体としては良かったですが、ロジャーマニングのワンマンライブだったとしたら満足度はかなり減少していたでしょうね。好きなんだけど結局のめり込めなかったソロアルバム、何が一体足りないのか今まで掴めなかったけれど、この日のシンプルな演奏形態のライブを聞いてそれが何となく分かった気がします。やはり楽曲のメロディが弱い。アレンジの部分で相当助けられてる気がする。(あくまで僕個人の意見なんですいませんが。。。)フジとの共作曲を聴いても思ったけれど、ロジャーの場合は誰かと共作した方がロジャー独特の高揚感のあるメルヘンチックなメロディが引き立つ気がします。ああ、やっぱりJELLYFISHのライブが観たいですね。生THE WHOは前に見れたから、後はJELLYFISHだけなんですがね・・・とにかくフジファブリック+ロジャーの共作曲が一日でも早く音源とした形でリリースされる事を切に願い続ける事にします。最後にロジャーのセットリスト。

1. Fat Bottomed Girls (Queen)
2. Too Late For Us Now
3. The Land of Pure Imagination
4. Pray For The Many
5. Wish It Would Rain
6. The Loser
7. Europa And The Pirate Twins (Thomas Dolby)
8. You Were Right
9. What You Don't Know About The Girl
10. Creeple People
11. Pretty Please Me (The Quick)
- Encore -
12. Sandman
13. The King Is Half Undressed (Jellyfish)
14. Funeral For A Friend/Love Lies Bleeding (Elton John)