Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

GRAPEVINE at Yokohama Britz

最新作にて往年のメロディを取り戻してきた実力派ギターロックバンドのライブに初めて足を運んできた。
グレープバインと言えば個人的にはやはり「君を待つ間」。当時はミスチルと比較されたりしたが(歌声が似ていたせいもある)骨太のロックサウンドを軸に少しひねったメロディ展開によりぐっと胸を鷲掴みにされた思い出がある。最近のアルバムにはちゃんと耳を通していなかったが一度は生で聞きたかったのと、実はギターの西川氏の隠れファン、いや、日本のギタリストで最も好きかもしれない僕。味のあるディストーションサウンドを鳴らす彼独特の音色に酔いしれるのが今日の目的でした。 会場は初めて訪れる横浜ブリッツ赤坂ブリッツがここに移転してオープンしたという新しめのライブハウスだ。都合により2階席になってしまったが、天井からステージを覗きこんでいるような構造設計になっていて、今まで体験した事のない少し異様なアングルからの生ライブ鑑賞となった。

 

Grapevine

実は今年でデビュー10周年、というので新旧盛り込んだベスト盤的なライブを期待したけれど、「光について」などの代表曲も数曲は演ってくれたけれど、新譜を含め近年作からの楽曲がほとんど。なので個人的には選曲が微妙だった感がある。ただやはりなんといっても後にも先にも西川氏のギター。これに尽きます。楽曲によって微妙な精度でのアクセントを変えた、テクニカルでセンスのよいギターサウンドを聞いているだけでもうご飯が何杯でもいける!音にしびれるとはまさにこの事。基本のスタイルは変わらないのだが、そこからウエストコーストサウンドを熟知しブルースロック~UKグランジロックを網羅した引き出しの多さを感じさせてくれる、いい意味でのアクの弱さが彼の魅力なのだろうか。ボーカル田中も地味に歌が巧いという情報があったが、地味なんてもんじゃない、めちゃめちゃ巧い、ピッチ外れカスレなどのミスが皆無なのはもちろんだが、あまり語られる事がないが曲のワビサビメリハリは彼のボーカル力による所が非常に大きい、それくらい重要な部分を占めている上、日本のバンドのボーカリストは基本的にギターテクニックがあまりない場合が多いが(バンプ スピッツ ミスチル ピロウズなど)元々ギタリスト指向だった事もありたまに魅せるギターソロで彼の演奏レベルの高さを実感。西川氏とはまた違ったタイプのギターなのでもう少し彼のテクニックが堪能できる曲など聞いてみたくなった。隠れたバンドの核ソングライター亀井氏のプレイは目立つ事を嫌う彼の性格がそのまま反映されたドラミングで、に出ている前三人とのバランスを取っているかのような。レディオヘッドも同じだしね。田中がアンコール時に「お前らよくこの大人な選曲についてきてくれた」僕のような往年のファンには満足できるセットリストではなかったが、熟成されたバイン節はしっかりと肌で感じとる事ができた。まだまだこのバンドいけますよ~。