Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

GRAPEVINE / ハルカトミユキ Liquidroom 10th Anniversary at EBISU LIQUIDROOM

ハルカトミユキとGRAPEVINEのジョイントライブ。

最近熱を上げているハルカトミユキのライブが観たいと思っていた矢先、バインとのジョイントライブの存在を知り即チケットゲット。恵比寿リキッドルームは初めて訪れるライブ会場だったので、それも合わせてもう楽しみで仕方がなかった。開場時間の午後6時前に到着したが、待機場には既に200人くらいのファンが集まっていた。年齢層は意外と若くなく、というか自分と同年代の世代が随分多い様子。それもその筈だ!バインの絶頂期に青春時代を過ごしたのは、ちょうど僕世代の人達だからね。番号順に入場が開始。僕は400番台だったが、会場に足を踏み入れた時はハルカトミユキのファンはあまり多くないのか、前列が割と空いていたのでやや右寄りの先頭から3列目という絶好のポジションで待機。 じっと待つ事ジャスト1H。入場前に買ってしまったセブイレの炭酸水500mlがほとんど飲めない状態でカバンにしまって会場に入ったので、その重量がじりじりと開演待ちの僕の体力を奪っていく。「もう体力の限界」、と千代の富士ばりのセリフを呟きそうになった所で、開演約10分遅れでようやくお目当てのユニットが姿を現した。

 

・ハルカトミユキ
ダークなその世界観が話題を呼んでいるオルタナフォークデュオ。いや、フォークの要素なんて彼女達のサウンドには希薄なのでこの呼称は個人的にミスマッチに感じている、そうオルタナロックデュオと呼ぶべきだ。という僕の想いを代弁するかのように、バックバンドの奏でるインディーロックなサウンドと彼女達の世界観が見事にマッチしているではないか。それに呼応するかの如くハルカの歌声とミユキのシンセがバックバンドが奏でるサウンドスケープに自然と溶け込んでいく。そう、心地良いサウンドとはこの音。そしてFront womenであるハルカのビジュアルが個人的にド・ストライクなので、彼女の歌う美しい姿に見惚れながらそのディストーションサウンドに身を委ねる。心地が良くない訳がないでしょう。それまではヨウツベでの不安定なライブ演奏ばかりを見ていたので、演奏のクオリティに少々不安を感じていたのだが、デビューしてから少しは場馴れしてきたのか、この日の演奏はバンドとしてチームワークの良さを感じさせるタイトな演奏で◎。 セットリストとして、大好きな【バニラ】【マネキン】は演らずに、未発表曲の新曲を数曲披露してくれたが、そのどれもが大人しすぎてイマイチだったのが残念。中盤部での彼女たち2人だけのアコースティックセッションも正直要らなかったし、ライブトータルとしてはなかなか 消化不良気味。これはもうワンマンライブに行かなければならないという事なのかもしれないな。

 

GRAPEVINE
懐かしい、本当に懐かしい青春のバンド。1度だけみた今は亡き横浜ブリッツでのワンマンライブは、選曲がとにかく渋過ぎて全く楽しめなかったが、今回は全く違った。例の背中に無駄に背負った炭酸500mlの負荷もあり、体力の限界が近づいていたので、最後まで観ずに帰る予定だったので、ステージ中盤に陣取り直したのだが、とにかく、とにかく、とにかく彼らの演奏がもう神掛かっている!演奏が巧いという言葉が陳腐に聞こえてしまう、常識的ではない何もかもが完璧のその先のレベル、職人芸、いや、国宝レベル。凄い。ロックバンドの演奏を聴いてここまでの感情を持った事がない、というレベル。そしてやはりというか特に西川師匠のギターテクニック演奏レベルはその中でも一際抜きん出ている。テクニシャンと言われるギタリストは何人もいるが、彼の弾くギターは彼にしか表現し得ないという程の唯一無二のギターワーク、ナンバーワン・ミーツ・オンリーワン。また意外にも田中のMC力。関西のバンドだということを彼らの硬派なサウンドによって忘れ去れてしまうのだが、田中のMCがとにかく上手い。ハルカトミユキに触れた時もおもいっきり褒めて落として爆笑を取るという鉄板の流れを何度もやっていた。そして僕のテンションをあげてくれたのは、往年の名曲を存分に盛り込んでくれたこの日のセットリスト。これまでに何回聴いたか覚えていないほど聞き込んだ 「光について」「風待ち」を前半戦で披露され、最近のヒット曲も多くマニアックな選曲すぎて着いていけなかった前回のライブとは真逆。ペットボトルの重さに耐えきれないほどの疲労感に襲われていたので、アンコールが始まって少し経ったらフェードアウトしようと思っていたのだが、アンコールで披露された「羽根」「アンチハレルヤ」そして大ヒット曲「スロウ」の3曲を聴かずしてこの地を後にする事は不可能だった。本当に大満足のツーマンライブだった。ありがとう。