KASABIAN live at Shibuya AX
職場内でUKロックの話が唯一できる先輩に誘われて最近デビュー作を出したばかりのUKバンド[カサビアン]のワンマンライブに行ってきました。洋楽のワンマンライブは8年前のスウェーデンのクリムゾンことアネクドテンのライブ以来です。この時のアネクドテンが生まれてはじめて目撃したライブというのもなんだか微妙な気がしますがね。
まずShibuya-AXの広さにポカーン。2000人もほんとに埋まるのかと思っていたら開演5分前にはすでに満員。さすがサマーソニックで入場制限かかっただけはあるなんと関心していると前座のバンドが登場。
・GREAT ADVENTURE
西洋のカブトのような変な帽子をかぶり(服装はTシャツにジーンズでしたが)、ポリシックスを少しだけまともにしたようなどこの国の人だかわからないバンドでしたが、日本のバンドみたいですね。打ち込みを駆使してテルミンなどでスペーシーな雰囲気とプライマル的でもありシューゲーザー的でもある暴力的な音を混ぜ合わせたようなサウンドで演奏(個人的にベースよかった)はなかなかまとまっていてよかったですが、楽曲と展開がどの曲も似通っていて2曲目以降飽きてしまいました。前座で30分は長いな!
・KASABIAN
暗闇の中、小汚らしい風貌のメンバーがのそっと登場。ギターとベースはぼさぼさの長髪で70Sを意識している様。演奏が始まり少ししてからボーカルが登場。
僕は見た目的にもサウンド的にもボーカルが楽器を持たないバンドが好きではないので(QUEENのようなフレディの驚異的なボーカルは例外ですが)、何だかわからないですが、このバンドを見た途端なんとも微妙に感じてしまいました。
このバンドの持ち味としてシングルにもなった「reason & treason」などのような疾走感溢れる楽曲と打ち込みによるフレーズをループさせながらのミディアムテンポの二通りに分かれると思うのですが、前者はどの曲もライブ受けしそうな勢いのある感じでよかったのですが、後者は正直退屈でしかたなかった。どうやらGがこのバンドのブレインのようで、そのせいかGがメインボーカルをとる曲が何曲かありました。確かにいい声の持ち主だと思いますが、その間に本職のVoは手持ちぶたさでタンバリンを振っている姿を見て僕のテンションはなんだか低下してしまったのです。内情がどうかは知りませんが、Gは自分が作った曲なのだからたまには歌わせろよと思ってやっているでしょうけどVoは正直いって面白くないだろうに。Gが歌う事で変化がついていいのではという意見もあると思うけど、Voが何かしらの楽器を弾ければこちら側にそういう「退屈感」を感じさせないでしょうね(実際には1曲だけVoがギターを弾いてましたが、ありえないくらいに様になってない)。そしてサウンド面ですが打ち込みに頼りすぎな気も。Gが1本(しかも基本的にコード主体のシンプルなプレイ)なので音が薄くなってしまうのはしょうがないでしょうが、やはりこういうUKバンドはギターが絶対に2本必要だと思うのです。なんだか演奏よりもそういった余計な事を感じさせる複雑なライブでした。
やっぱり僕にはワンマンライブが向いていないという事をあらためて実感した日でした。