Yesのライブ参戦レポート

感じた想いをそのままに参戦したライブをレポートしていきます。

ベランダ presents "夜明け生まれの人たち" live at 新代田FEVER

今年最も聴きこんだアルバムを作った大好きなバンドが東京遠征で彼ら主催のライブをするというので、会社の同僚と2人で下北沢に行ってきた。

 

・キイチビール&ザ・ホーリーティッツ

駒大のジャズ研出身のバンド。バンド名の由来であるホフディランからの影響が濃いと豪語するわりには(ホフの前身ユーヒビールからバンド名を拝借した)なかなか荒々しいディストーションサウンドで今のところ彼らの代表曲【パウエル】から幕があがった。音源の印象とはかなり違って、荒々しくギターを弾きまくるロック然なステージングがかなり意外だった。VoとBassのロン毛男子のむさ苦しさと、ハモれない女性Choの存在意義などいろいろ気になる点はあったが、2ヶ月前に彼女ができた事を突然カミングアウトした後、その時の嬉しい気持ちを形にした楽曲と、来年アナログで発売予定の新曲の最後の2曲はサニーデイサービスを彷彿とさせる良曲でとても良かった。

 

・2

The SALOVERS古舘伊知郎の息子祐太郎率いる4ピースバンド。登場SEにPixiesのDebaserを使っていたり、冒頭の数曲が明らかにNumber girlから影響が濃かったりと良い意味で気になる点は多々あったので、物販でアルバムを買って帰ろうかと考えていたのだが、中盤のMCで「こないだ歌入れの日が近づいてきているのに歌詞が全然書けなくてさー、生まれて初めてロイホで徹夜したよ。そしたら全く別の歌の歌詞が書き上がって」という正直「知らねーよ!」と突っ込みたくなる寒すぎる内容に身も心も引きまくり、それ以降もう何を聞いても全く同じ曲にしか聞こえなくなってしまった。一応メジャーを経験してるバンドを率いていたんだからもう少し気の利いたMCできないかねしかし。こう思ってしまったらいろんな事が気になりだしてきた。VoとBassは何故か裸にシャツ一枚だし、ギターはもろジョニーグリーンウッドだし、Drは女性だけどめちゃくちゃパワフルで重戦車の如くだったし、演奏も曲もまあまあ良かったのに寒すぎるMCで全てがダメになってしまった。あと最初SGを持っていたのに後半リッケンに交換していたが、この小屋クラス(200人ぐらいだった)のライブバンドではあまり見ない豪華なチェンジングに、古舘一族たる所以の十分すぎる財力を見せつけられたのもなんだか気になった。音源は良いのだろうけどね。勿体ないバンドだった。

 

・ベランダ

今年発売されたアルバムの中でAnywhere you likeは間違いなくもっとも聞き込んだアルバムだった。もはやベランダの大ファンである。何度も何度もリピートした音源をどのように目の前で演奏してくれるのか、一挙手一投足見逃さないようにステージ最前2列目に移動してその時を待つ。ゆるーく登場してきたと同時にまず今日出演してくれた2バンドにまず感謝を述べる。なんて紳士的なんだ。

そして静かに演奏を開始。スタジオ音源のようなローファイ感はあまり感じ取れなくて、かなりアグレッシブに静と動を使い分けるロックなスタンスのバンドなんだなというのがまず感じた印象。ただ京都のバンド然とした文学的な知的さや、良い意味での”いなたさ”がこのバンドの余裕を感じさせてくれる。意外だったのが、見た目オタクなGtがかなり激しいアクションでアバンギャルドサウンドを鳴らしている為か、他のメンバーもそれに釣られるようにエネルギーを少しずつ放出していき、結果的にかなり歪となって独特な彼らのグルーヴが生み出されていく過程が垣間見れるのがこのバンドの魅力なのかもしれない。元マイミーンズのBaの女史も程よいグルーヴを生み出しながら+癒しの歌声でメインボーカルを取る楽曲を挟む事で、バンドとして良いアクセントになっており、バリエーションを豊富さを感じさせてくれる。メンバー全員京都在住だそうだが、来年からメンバー全員東京に引っ越して、活動の場をTokyoに移すとの事なので、ライブを観れる機会がこれからもっともっと増えてくるだろう。もう楽しみで仕方ない。